秋の対抗戦シーズンも中盤に差し掛かりましたが、これまでの試合を振り返って感想を教えてください。

 二戦目の上智戦がチームに与えた影響は、大きかったと思います。例年通り当然勝てるだろうという油断があったのもあり、自分達の思うようなプレーができず焦りました。FWのブレイクダウンやBKのインターセプトなど、プレッシャーをかけられ苦しい時間が続き、結果的には勝てましたが多くの課題が見つかった試合でもありました。しかし二戦目という早い段階で自分達を見つめなおす機会があったということは、チームにとって良い経験だったと思います。先日の成城戦でも上手くいかない場面がありましたが、慌てることなく冷静に試合に集中することができました。ただ、成城戦ではBKのミスから失点してしまったので、その点は重く受け止めています。あとは東大戦ですね。東大は武蔵に勝ち、二連勝を狙って勢いづいていたので、大差で勝利できたことは良かったと思います。

BKリーダーとして普段どのようなことを心がけていますか。

 BKリーダーをやらせてもらっていますが、自分は誰よりも上手なプレーヤーとは言い難いですし、ラグビー理解という点でも自分より秀でた選手は何人もいます。そのため、まずはリーダーというよりもプレーヤーとして、ジョグ移動や練習中の指摘、ミスした後のセービングなど基本的な姿勢の部分で率先して先頭に立つように心がけています。むしろその点において皆を牽引できる存在でないとリーダーは務まらないと思うので、プレーヤーとしての姿勢は特に大切にしている点です。また、西田さん(西田創・HC)の考えを選手達に伝える役目でもあるため、西田さんのイメージと自分のイメージをずらさないように注意しています。また選手達から出る意見を西田さんに伝えることもあるので、コーチとプレーヤーの橋渡しというのもBKリーダーの役目だと思います。大変だったのはラグビー理解についてです。知識が豊富というわけではないので、サインのチョイスや練習メニューを組み立てるのが難しく、苦労しました。そういうときは同期の荒井(荒井悠也・4年)や床田(床田聖悟・3年)、大晃(藤原大晃・3年)など詳しい人に教えてもらうようにしています。こういうときどうしよう?こういうことを練習したいけど、なにか良い方法ないかな?というようにアドバイスをもらっているので、周りの人に支えてもらっているところも多くあります。

思い出深い試合はありますか。

 個人的には去年のセブンズ大会が印象深いです。自分にとって転機となった試合でした。あの試合で活躍できてからAチームにも食い込めるようになり、現在にも繋がっていると思います。まさにターニングポイントと呼べる試合でした。またその後の春の法政戦もよく覚えています。当時は怪我人が多く、主将だった瑛司さん(福澤瑛司・平成29年度卒)の代わりに自分が初めてAチームのスタメンとして出場しました。1年生のころから第一線で活躍していた瑛司さんという絶対的存在が抜け、その穴を自分が埋めなければならないということにとても緊張してしまい、メンタル面でも自分の未熟さを思い知りました。それと同時にAチームのスタメンという重さ、それを背負い続ける選手達の偉大さを痛感した試合でした。チームとしては、今年の春の専修戦と明治戦が思い出深いです。専修はリーグ戦の大学で去年1部へ昇格を果たしたチームですし、一昨年試合をした際には手ひどくやられたので、春季大会の初戦で勝利できたことは自信に繋がりました。明治との定期戦では、最終スコアは離されてしまいましたが、後半20分までは良い試合展開ができていたと思います。ディフェンスでも手応えを感じましたし、あの明治相手に自分達のラグビーが展開できたことで、練習の成果を実感することができました。

同期について教えてください。

 今年の4年生はラグビーに対してとにかく真面目です。部室ではうるさくてふざけてばかりいても、グラウンドに出ると全員目の色が変わります。プレーもアツく、チームを盛り上げていくのが得意な人が多いですね。オンオフの切り替えがはっきりしている点がとても良いと思っています。ビッグプレイヤーの少ない代でしたが、それでも愚直に努力してきた分の成果が今確実に表れているように感じます。皆あまり周りには見せないですが、影で地道にひたむきに努力する人が多い代だと思いますね。尊敬している点は全員にそれぞれありますが、特にCTBの2人の存在には感謝しています。荒井も尾池(尾池敏志・4年)も下級生のころから試合に出て活躍していたので、同じポジションとして負けたくないという思いは常にありました。去年の入替戦にしても、尾池にポジションを奪われ非常に悔しかったです。しかし練習やウエイトのときは自然と3人で集まりますし、切磋琢磨し合える良きライバルだと思っています。今は自分がAチームとして出場していますが、いつポジションを取られてもおかしくないので、最後まで互いに高め合っていけたらと思います。

期待している後輩について教えてください。

 CTBとしてはホセ(小関智大・1年)ですね。彼はまだ大学ラグビー慣れしていないので試合ではミスが目立ちますが、特にディフェンス面であれほど果敢に体を当てに行けるというのは天性の才能だと思います。BKにそういう選手が1人いるだけでチームは大いに勢いづくことができると思うので、期待しています。プレースタイルが瑛司さんに似ているので、体を大きくして試合経験を積めばとても良い13番になれると思います。2年生では力哉(岡本力哉・2年)です。努力家ですし、分からないことがあればすぐに質問に来る真面目さがあります。あとはなにか殻を破るきっかけがあれば、ぐっと成長できると思います。今は下級生だと真優(三村真優・1年)がAチームのSOとして試合に出ていますが、もちろん真優も素晴らしい選手ですが力哉も負けている部分だけではないと思うので、あいつはいずれAチームで出ると信じています。3年生はBKの人数が多く、今年は支えられていると感じることが多いので、皆に期待しています。欲を言えば少しおとなしい印象があるので、発信する力をつけることがポイントだと思いますね。FWではやはり健二郎(玉川健二郎・3年)と達也(下山達也・3年)。体を当てることを厭わない、LOらしいLOという印象です。意外と貴重な存在だと思うので、これからも頑張っていってほしいと思います。

今年のスローガン「we will」についての思いを教えてください。

 一昨年、そして去年で昇格できなかったことに対し、自分達の代は本当に危機感を持っています。対抗戦Aグループを知る最後の代であり、今の4年生の中でも実際にAグループの試合を体験したことがある選手は数人しかいません。加えてタレント揃いだった御苑組や福澤組でも果たせなかった昇格への壁に対する危機意識は、最上級生としてひしひしと感じています。自分達にできることは後輩にAグループを体験させてあげることだけであり、今年が本当にラストチャンスだと認識しています。だからこそ「we will」という言葉は、昇格にかける確固たる意志の表れですね。4年生全員の思いです。

後輩たちへメッセージはありますか。

 ラグビーは個性のスポーツであるということを、現在試合に出る機会があまりない後輩達に特に伝えたいと思います。自分も下級生の頃はほとんど試合に出ることが出来ませんでした。今だって周りの選手と比べて劣っている点は多くありますが、キレなら絶対に誰にも負けない自信があります。たとえ今試合に出て活躍することができなくても、この点なら誰にも負けない、負けたくないという強みは誰でも持っているものなので、その強みを伸ばしていってほしいと思います。強みは人によって違います。それを武器にすることができれば、誰にでも試合に出るチャンスはめぐってきます。見失わず、腐ることなく、努力していってほしいと思います。あとはウエイトですね。これは全員に言えることですが、体を大きくすることはこれからの立教にとって非常に重要だと思います。

残りの1ヶ月半を、どのように過ごしていきたいですか。

 高校のときは花園にも行けず、やれるだけのことはやったとは言えないまま引退を迎えてしまい、それが今でも心残りです。だからこそ今回は、できることは全てやり、伝えたいことも溜めずにその場で伝えて、積み上げてきたものに絶対的な自信を持って入替戦に臨むことが目標です。キックオフの前に思い返して、やるべきことは全てやったと思えるように、最後まで妥協することなく進みたいです。最後に勝って笑顔で終われるのは、数ある大学の中でも大学選手権で優勝するチームと入替戦で勝利するチームしかありません。本当に最後まで全てをかけて勝負して勝つ貴重なチャンスを手にしている以上、絶対にものにしたいと思います。

HPをご覧の皆様に一言お願いします。

 いつも立教ラグビー部を応援してくださり、ありがとうございます。残された時間は約一ヶ月半と少ないですが、最後まで自分には何ができるか考え、悔いのないように全力で取り組みたいと思います。ぜひグラウンドに足をお運び頂き、応援よろしくお願い致します。